後方散乱X線を用いた大型構造物の断層撮像法の実現に向け、プロトタイプシステムの構築、画像再構成法の検討、最終的にシステムの性能評価試験を実施し、本手法の実現可能性を検討した。プロトタイプシステムとして、X線管、医療用X線撮像装置および平行平板コリメータを用いた後方散乱X線トモグラフィシステムを構築した。平行平板コリメータのパラメータは、厚さ0.5mm、間隔0.5mmが適切であると結論付けた。また、画像再構成法としてはML-EM法が適していることが分かった。最終的に、平行平板コリメータを15°間隔で7方向に設置することで、後方散乱X線により断層撮像を行うことに成功した。
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