神経伝達の主たる過程は神経伝達物質の放出によって行われている。神経伝達物質は、シナプス小胞が幾つもの連続した素過程を経て、シナプス前膜に膜融合することで神経終末から放出される。この素過程と膜融合に至るまでの過程で、シナプス前膜の膜構造変化が起こることが知られている。そこで、膜構造変化を起こす膜変形タンパク質を探索し、新しい膜変形タンパク質Arl6IP1とTMCC3を発見した。Arl6IP1の結合分子としてTMEM33を同定した。TMEM33はArl6IP1の膜変形活性を抑制した。TMCC3は膜変形タンパク質reticulonと結合し、膜を積層化することを明らかにした。
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