本研究の目的は肝臓を再構築する能力を持つ「真の肝幹細胞」をバイオアッセイにより特定し、同等の能力を持つ細胞を人工的に作製することである。薬剤の違いにより過形成による再生と幹細胞様細胞による再生を誘導する実験系を構築した。それぞれの再生で増殖してくる細胞を回収する方法の確立が今後の課題である。TK-NOG肝傷害マウスに極めて良く生着し、増殖する凍結ヒト肝細胞の解析により、増殖促進にかかわる遺伝子22個、分化成熟にかかわる遺伝子181個を抽出した。これらの知見をもとに「真の肝幹細胞」探索と「効率的なヒト化マウス」作製を進めていく予定である。
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