膵癌は自覚症状が乏しく早期発見が困難で、5年後の生存率は約5%と最下位である。膵癌における診断マーカーにCA19-9等が使用されているが、特異性が低く早期の検出も困難なため、新規マーカーが求められている。 我々は、ヒト多能性細胞(iPS細胞やES細胞)から分化させた膵前駆体細胞が膵癌細胞と似ていることを利用し、新規の細胞表面マーカーGCTM-5を発見した。しかし、GCTM-5は一部の肝癌細胞も検出してしまうため、GCTM-5抗原複合体に含まれる分子群の解析によるより特的な分子の同定と新たなマーカー抗体の産生に挑戦した。その結果、膵癌・肝癌に特的な分子群の同定と新規抗体を作製出来た。
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