チアカリックスアレーンは架橋部位に硫黄原子を有するp-アルキルフェノールの環状オリゴマーである。私たちはこれまで、チアカリックス[6]アレーンヘキサスルホン酸(TC6AHS)が白血病細胞株の細胞周期の進行に影響を及ぼすことを見出してきた。本研究では、TC6AHS類縁体を新たに合成し、細胞周期に与える影響さらに抗腫瘍活性を調べることを目的としている。TC6AHS類縁体の細胞周期に対する影響を調べた結果、TC6AHSがG2/M期で停止するのに対し、チアカリックス[6]アレーン(TC6A)はG1期で停止することが分かった。また、TC6AはTC6AHSよりも強い細胞増殖抑制効果を示すことがわかった。
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