植物の細胞は一般に細胞壁が微酸性のときに伸長するため、アルカリ性の土壌では多くの植物の根伸長が阻害される。しかしオオムギやその他のいくつかの植物はアルカリ性でもよく根を伸長させることが分かった。根の伸長は根端細胞の分裂とその後の伸長によって達成されるため、根端細胞の観察と細胞周期関連遺伝子の発現を調べたところ、オオムギではアルカリ性で細胞分裂と伸長ための分化が促進されていることが分かった。さらに細胞の伸長に必要な、細胞壁を酸性化する原形質膜H+-ATPaseの活性が、アルカリ性水耕液で栽培したオオムギで大きく上昇することが分かった。
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