植物起源乳酸菌100株よりセシウムイオン(Cs)吸着試験を行い、高付着性30株を選抜しさらにヒト腸管低付着性7菌株が得られた。とくに高Cs吸着性ヒト腸管低付着性乳酸菌としてPediococcus pentosacerus MYU759株を選抜できた。本菌は弱塩基性領域で安定してCsを保持し、ヒト腸管内での有用性が示唆された。競合イオン存在下でもCs吸着性が菌体ペプチドグリカン層に認められ、菌体内には取り込んでいなかった。Csの存在形態評価から、微量であるが強固に菌体表層にCsを吸着固定する「フレイド・エッジ様構造」の存在が示唆された。本菌によるCs体内除染用ヨーグルトはほぼ実現できた。
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