成熟葉が経験した生育環境に応じて新葉の気孔形態が変化する。この意義を「成熟葉のRubisco-CO2需要バランスを是正するために新葉の気孔形態が変化する」という仮説から検証した。栄養欠乏・CO2富化で古葉でのRubisco-CO2需給バランス(光合成産物の13C/12C比)が変化し、その変化がで対象葉の13C/12C比に反映される。この変化と気孔形態との相関を調査した。オオムギ・ダイズ・ハツカダイコン・ソルガムを用い、窒素やリンを欠如させる処理区を設けた。どの植物種も栄養欠乏に陥るほど気孔密度は増加する点は共通していたが、13C/12C比と気孔形態の相関は常に有意というわけではなかった。
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