PPARδをモデル転写因子としてクロスリンクを用いたタンパク複合体同定法を検討した。 光反応性アミノ酸の添加では細胞毒性が、ホルムアルデヒドにてクロスリンクを行った場合には、PPARδの同定率が低下すること、非特異的なタンパク結合の増加が認められた。その一方、PPARδのマクロファージ特異的な共役因子として同定したSATB1のshRNAによるノックダウンによりPPARδアゴニストによるマクロファージ特異的な標的遺伝子の誘導が減弱することを見いだした。 以上の結果より、クロスリンクを用いたプロテオミクスによりPPARδの生理的な相互作用タンパクを同定することが可能である。
|