初年度のスクリーニングにより、抗炎症能とRB再活性化によるコロニー形成抑制能(細胞増殖抑制能)を持つ2つのジュースを選択した。次に、選択した2つのジュースの混合により、相加相乗効果もしくは効果の相殺などが生じるかどうかを確認するために、混合比を変えたジュースについて初年度と同様の評価を行った。2つのジュースの混合は相加的な効果を示した。 一方、選択したジュースにおいて、効果の減弱がin vitro評価項目の一部に対して見つかった。ジュース提供企業から別サンプルを追加供給して頂くなどして確認実験を行った結果、原因として保存期間に依存する可能性が示唆されたが、減弱分を考慮しても十分ながん予防効果を保持していると判断した。 これらにより、in vitroスクリーニング評価からRB再活性化による増殖抑制効果と抗炎症能を併せ持つ有望ながん予防ジュース候補を選択できた。 上記の効果減弱に対する確認実験を追加したこと、その後、in vivo実験に必要な量のジュース確保のためにジュース提供企業に尽力頂いたが予想外に時間が掛かったことなどで、結果として26年度に計画していたin vivo実験によるジュースの有効性評価は終了しなかった。
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