血圧調節において重要な役割を担うWNK-SPAK/OSR1-SLC12aシグナルカスケードに着目し、利尿効果と血管拡張作用を併せ持つ新規降圧剤開発を目的として目指してSPAKキナーゼ直接阻害薬の開発を試みた。ELISA法を用い、in vitro で初めてSPAKキナーゼ活性を定量評価するスクリーニング系を確立し、約2万種類の低分子化合物および既存薬ライブラリーから2種類の有望化合物を得た。うち1種類は抗寄生虫薬として認知されている既存薬であり、培養細胞系およびマウス実験においても良好なキナーゼ阻害効果を得ることに成功した。
|