我々は凍結浮遊切片を用いた免疫組織染色にて、最早期から進行期までのレヴィ小体病における心筋内交感神経線維の可視化に初めて成功した。またαシヌクレイン凝集が交感神経脱落よりも先行して起こることを明らかにした。レヴィ小体病であるパーキンソン病やレヴィ小体型認知症では心臓交感神経が脱落し、生前にMIBG心筋シンチグラフィーでの取り込み低下として捉えることができる。そこで我々は全国から剖検例を集積し、MIBG取り込み率と残存軸索面積の間に密な相関があることを、世界に先駆けて定量的に証明した。これらの研究成果を通じて、MIBG心筋シンチグラフィーの臨床的有用性と、その病理学的基盤を確立した。
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