臨床において局所照射線量をリアルタイムに把握するシステムは存在しないため、過剰照射などで発生する医療事故を現状では防ぐのが難しい。一方、人工ルビーはシンチレータとしての特性を持っており、1mm程度の大きさでも十分放射線を検出する能力がある。この人工ルビーに放射線が照射されることによって発する光を光ファイバーで導光し、フォトンカウンティングシステムで検出することで、照射線量をリアルタイムにモニタリング可能なシステムの開発を行った。開発したシステムはX線照射時の視野の邪魔にならず、リアルタイムに照射線量の検出が可能であり、他の線量計と比較しても同等以上の安定性が得られ、非常に有用である結果を得た。
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