膵線維化における線維産生細胞の起源を探求することを目的とした。コラーゲン産生細胞がGFPを発現するマウスに膵線維化を誘導すると、線維隔壁に沿ってGFP陽性細胞が出現するが、膵星細胞のマーカーであるGFAPが共陽性となる細胞は一部であった。膵より分離した細胞のFACS解析でも、線維化の誘導に伴い増加したGFP陽性細胞中のGFAP陽性細胞の割合は約20%であった。また、肝星細胞と比し、膵星細胞のLrat発現は低く、そのためretinyl palmitate含有量も極僅かであることが判った。 膵星細胞以外のコラーゲン産生細胞の存在が示唆され、膵星細胞の、肝星細胞とは異なる特徴が明らかとなった。
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