• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

自然免疫支配下のT細胞の存在意義の追求‐なぜ肝障害を制御できるのか?‐

研究課題

研究課題/領域番号 25670590
研究機関公益財団法人田附興風会

研究代表者

寺嶋 宏明  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 研究主幹 (40314215)

研究分担者 内田 洋一朗  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 主任研究員 (30597745)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード虚血再還流障害 / 肝臓 / galectin-9 / T細胞 / TIM-3 / TLR-4 / マクロファージ
研究実績の概要

自然免疫支配を受ける肝虚血再灌流障害(IRI)におけるT細胞とマクロファージのcross-talkの調整機構を解明すべく本研究に着手した。galectin-9(gal-9)の生体内での保護作用としての機能を、まず血中/組織内のgal-9発現の経時的変化を明らかにし、外因性gal-9投与の有効性につきvivoで実証することができた。この新しい知見を一旦まとめる方針として、前年度末に海外雑誌Liver transplantationへの投稿に至った。査読結果に基づき、再検討の上、再投稿したことで受理され、主に肝IRIにおけるgal-9にfocusを置いた成果を論文としてまとめることができた。
gal-9はTim-3 ligandとして報告されており、さらなる機能解明を目的としてTim-3(T細胞上に発現)に着眼して検討予定としていた。Tim-3ノックアウト(KO)(正確にはmutant)マウスの入手(米国ジャクソン研究所より有償分与)に予想以上に時間を要した。無事チャールズリバー社を介して当研究所に搬送され、現在breedingを行っており、最終年度の年度末にようやく使用可能な状況になった。Tim-3KOマウスにおける研究が遅延する可能性が出てきたために、得られたデータをもとにしてまず論文化に踏み切ったのも理由の一つである。
また、Tim-3発現を検証するために免疫染色を施行したが同定は困難でありFACS解析した。マウスIRIモデルを作成し末梢血を採取しTim-3発現を検討すると、CD4(+)細胞ではなくCD4(-)細胞にてTIM-3発現を認め、これらはCD11b陽性を示した。Tim-3発現がCD4(+)細胞のみならずマクロファージ、クッパー細胞においても発現していることを示唆しており、脾臓を分離して解析を行っている。
引き続きTIM-3KOマウスにおけるgal-9の作用解析を行っていく次第であり、FACS解析結果を踏まえて、得られた知見を次の論文として報告したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The protective function of galactic-9 in liver ischemia and reperfusion injury in micece2015

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Hirao, Yoichiro Uchida, Kentaro Kadono, Hirokazu Tanaka, Toshiro Niki, Akira Yamauchi, Koichiro Hata, Takeshi Watanabe, Hiroaki Terajima, Shinji Uemoto
    • 雑誌名

      Liver transplantation

      巻: 21 ページ: 969-981

    • DOI

      10.1002/lt.24159

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 肝虚血再灌流障害と自然免疫の新しいメカニズムの解明―T cell Macrophage Cross-Talk―2015

    • 著者名/発表者名
      内田 洋一朗、平尾 浩史、門野 賢太郎、田中 宏和、吉冨 摩美、飯田 拓、上田 修吾、金澤 旭宣、上本 伸二、寺嶋 宏明
    • 学会等名
      第115回日本外科学会定期学術集会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2015-04-16 – 2015-04-16

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi