着床は子宮体部の子宮内膜で起こり、子宮頸部や頸管部分では起こりにくい。子宮体部と子宮頸部のプロゲステロン(P)のシグナルに違いがあるのではないか、その両者の分子機構を比較することで着床に重要な仕組みがあぶり出せるのではないかと考えて、野生型マウス子宮体部と頸部の着床直前の分子変化を比較した。子宮頸部では子宮体部に比較してmicroRNA-200aが増加によるプロゲステロン受容体(PR)発現低下とStat5低下が認められ、Stat5低下はP代謝酵素20α-HSD増加が認められた。PR低下と局所のP代謝促進により、子宮頸部ではPシグナルが低下し着床しない可能性が考えられた。
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