研究課題/領域番号 |
25670911
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
片山 恵 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (60295772)
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研究分担者 |
松澤 洋子 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (00333980)
片山 修 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (20295778)
阿曽 洋子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80127175)
伊部 亜希 敦賀市立看護大学, 看護学部, 准教授 (80452431)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 排便行動 / 便秘 / 排便姿勢 |
研究実績の概要 |
本研究は、排便時に効果的に努責ができ、疲労や負担の少ない排便姿勢について明らかにすることを目的としている。 まず、成人を対象に様式トイレでの排便姿勢の角度を変えることによる身体負荷を自律神経、発揮できる筋力を筋電図で計測した。その結果、努責時の姿勢による筋力、身体負荷に有意差がないことが明らかになった。 今年度は、便秘時の対処行動、人が排便時にどのような姿勢をとっているか、そして排便しやすくする工夫についてのアンケート調査を258名に行った結果を分析した。多くの被験者が、便秘に対して何らかの対処方法をとっているということが明らかになった。便秘への対処方法は、記載していた内容の10%が下剤の使用で90%は、ほかの方法で対処していた。その内容は、「野菜を食べる」「ヨーグルトを食べる」「水分を多くとる。」や「ジョキングを行う」「マッサージを行う」など、身体へのメンテナンスと「便意を感じたら我慢せずにトイレへ行く」などの排便に対する意識的な行動が記載されていた。 排便姿勢に関しては、直角ではなく前傾姿勢が最も多く、形態学的に言われている排便しやすい姿勢と一致していた。また、自由記載で排便時に排便しやすくする工夫では、「足を組む」「かかとを上げる」「尾骨を押す」「おなかをねじる」「こぶしをつくる」など身体に何らかの動きをいれる方法、「てすりにつかまる」「足に低い台を置く」「洗浄機械で肛門を刺激する」「足で壁を押す」など、物理的方法を行っているなどがあった。この実態調査で、人は自然に排便しやすい姿勢を模索し、理にかなった姿勢をとり、身体的な工夫や物理的道具を用いて円滑な排便に対しを補助していることが明らかになった。 今後の方向は、この結果をさらに分析し、排便行動に関する共通のパターンから、排便しやすい姿勢について明らかにしていき、対象者への看護援助に役立てることである。
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