介護保険施設等で、点滴等の医療処置が行われず死亡した高齢者131名を対象とし、入居時から死亡時までのBMI(Body Mass Index;体格指数)、食事摂食量(kcal)および水分摂取量(ml)、飲食に対する高齢者の反応を調査・分析した。その結果、BMIは死亡5年前から死亡時まで漸減する一方、食事摂取量は死の約6ヵ月前から、水分摂取量は約1ヵ月前になって不可逆的に急減した。また食事摂取量が減少する頃より嚥下困難さらに飲食を拒絶する反応が顕著となり、終末期の特徴と考えられた。こうした反応の不可逆的増加にあわせ、終末期には栄養量を積極的に減少させることが妥当であると考えられた。
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