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2014 年度 実績報告書

抗体固定化温度応答性表面を用いた細胞選別マイクロ流体デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25750179
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

小林 純  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20385404)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード生体材料 / 再生医療 / 細胞分離 / 抗体 / マイクロ流体
研究実績の概要

本研究では、温度応答性高分子が温度変化に応答してコンフォメーション変化することを利用して、特定抗原を有する細胞を選択的に吸着したのち、温度変化のみで細胞脱着する抗体固定化温度応答性高分子修飾表面を設計する。さらに、細胞の接着/脱着挙動を動的に解析するために、マイクロ流体技術を用いてせん断応力および温度変化の影響を解明する。これらを通じて、真に臨床応用可能な細胞選別システムの開発を目指す。当該年度は、抗体固定化温度応答性表面の細胞接着性評価と、マイクロ流体デバイスの構築を行った。まず、平成25年度に確立した手法で抗ヒトCD90抗体を固定化した温度応答性高分子修飾培養皿を作製した。CD90を発現するTy-82細胞とCD90を発現しないK562細胞の懸濁液(混合比3:7)を培養皿上に播種し、37℃で3時間インキュベートした。非接着の細胞を回収するためゆっくりと培養液を除去し、20℃で2時間インキュベートしたのち、ピペッティングすることでせん断応力をかけて細胞を回収した。フローサイトメトリーによりCD90発現細胞の存在比率を測定したところ、細胞播種前の懸濁液は33%であったのに対し、ピペッティングで回収した細胞懸濁液は76%であった。抗ヒトCD90抗体のアフィニティー相互作用によってTy-82細胞が選択的に接着し、その結果、ピペッティングで回収した細胞懸濁液中のTy-82細胞が濃縮されたことが示唆された。また、本年度に作製したマイクロ流体デバイスと組み合わせることによって、せん断応力および温度変化を同時に制御する、より精密な細胞分離システムの構築が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Surface design of antibody-immobilized thermoresponsive cell culture dishes for recovering intact cells by low-temperature treatment2014

    • 著者名/発表者名
      Jun Kobayashi, Masaki Hayashi, Takahiro Ohno, Masanori Nishi, Yoshinori Arisaka, Yoshinori Matsubara, Hiroshi Kakidachi, Yoshikatsu Akiyama, Masayuki Yamato, Akihiro Horii, Teruo Okano
    • 雑誌名

      Journal of Biomedical Materials Research Part A

      巻: 102 (11) ページ: 3883-3893

    • DOI

      10.1002/jbm.a.35064

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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