ブランドマネジメントにおいて会計情報は有用でないという声がある。マーケターにとって「会計」にかかわる業務は必ずしも好ましいものではないという調査結果もある。本研究は、ブランドマネジメントに対する会計、とくに管理会計の役立ちを検討するものである。本研究の成果として、ブランドマネジメントの一形態であるブランドマネジャー制において、ブランド別の損益管理が有用であることが明らかとなった。たとえば、ブランドマネジャーに製造原価に関する予算権限を与えるなど流動性の高い予算管理を行うことで、ブランド別の意思決定や業績評価に役立つことが明らかとなった。
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