研究成果の概要 |
高エネルギー(120 GeV)陽子で照射した種々の標的核(Co, Ni, Cu, Y, Au)において、軽核(Be-10, Al-26)の生成断面積を測定し、文献値と比較した。入射エネルギーが数GeV以上の場合、標的核の質量数が増すにつれて、Be-10の生成断面積は増加した。また入射エネルギーが数百MeVの場合、標的核の質量数が約80以下においては、その質量数が増すにつれ、Be-10とAl-26の生成断面積は減少し、標的核がYより重くなると、両者の生成断面積は増加に転ずる傾向が見られた。これらの傾向は、軽核の生成断面積に、結合エネルギーや標的核の原子核半径が関係することを示唆した。
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