多孔質薄膜を用いた分子イオンビームの分子軸配向制御を目的として、ナノメートルサイズのストレート孔内壁と透過分子イオンの間に生じる相互作用の解明を行う。 (1)クーロン爆発イメージング法による分子イオンの配向角度分布測定装置の高検出効率化を行った。 (2)TS-1ゼオライト結晶自立薄膜及びイオン穿孔カプトン薄膜を用いてイオン透過実験を行った。分子イオン透過のためにゼオライト結晶薄膜に対して高い結晶性が要求されることがわかった。穿孔カプトン薄膜を透過した分子イオンについては薄膜内壁表面に生じたウエイクポテンシャルによる相互作用を示唆する結果が得られた。
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