代数幾何学において代数多様体の分類は最も基本的な問題の一つである.この分類は代数多様体に付随する幾何学的不変量を用いて行われる.本研究では,曲線上に曲線が連なってできた曲面の分類に関して研究を進めた.特に,分類において不可欠である代数多様体の不変量の計算方法を開発した.代数多様体は複数の多項式の連立方程式解として定義されるが,複素数体を係数とする多項式だけではなく,より一般的な体を係数とする多項式で定義された代数多様体についても研究を進めた.特に,正標数体と呼ばれる体を考えた場合には,様々な新しい現象が現れ,それらを説明する理論を構築した.
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