CAT(0)群とCAT(0)空間、その境界、およびCoxeter群とグラフ理論の研究を行い、いくつかの研究成果を得た。まず、群が2つのproperなCAT(0)空間に幾何学的に作用するとき、この2つの空間の理想境界の間に不変同相写像が存在するための十分条件および必要十分条件に関する研究を発展させ、特にCoxeter群が作用する場合についての結果および応用例を得た。また応用例等を考察することにより、ある単純な形のCAT(0)群が境界の位相を決定しない例となるのではないか、という予想を得た。また、Coxeter群を用いたグラフ理論への応用を発展させ、再構成可能グラフについても成果を得ている。
|