気泡によるろ過膜洗浄に関する知見を得ることを目的として,気泡による汚れ除去過程の計測及び気泡の並列シミュレーションを実施した.その結果,壁面をスライドする気泡による洗浄効果がウエイク及び液相循環流効果に比べて卓越していること,気相流量が増加すると気泡数及び気泡径が増加するが気泡速度もともに増加するため,ある流量以上では洗浄効果の増加は得られないことを確認した.このことにより,パイロットスケール実験においても指摘されている高気相流量において洗浄効率が流量に依存しなくなるという実験事実の原因をある程度説明できる.また,気泡による洗浄過程を模擬する計算技術を開発した.
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