本研究では,鉄筋コンクリート構造物の鉄筋腐食による劣化進行に対する維持管理の省力化・高精度化に資するため,新たな劣化進行評価技術を提案した.そのために,腐食によるひび割れの発生を検知可能な電気抵抗モニタリングシステムを開発した.具体的には,(1)コンクリートに生じたひび割れの発生を検知可能な電気抵抗の計測方法の確立,(2)コンクリートの乾燥状態や周辺温度が電気抵抗に及ぼす影響の把握と劣化進行の判定基準の作成を行い,最終的には(3)上記(1)~(2)を踏まえた課題抽出及び既存鉄筋コンクリート構造物の劣化進行検知のための電気抵抗モニタリングシステムを提案した.
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