本研究では,コンクリートの破壊エネルギー試験における寸法依存性について検討した。断面内の不均一性を表す指標である断面骨材寸法比と破壊進行領域幅および破壊エネルギーの関係を検討した結果,同一の断面骨材寸法比であっても,破壊進行領域幅および破壊エネルギーは,骨材最大寸法によって異なることが示された。 また,破壊エネルギー試験では,最大荷重までの外力仕事は断面欠損率および骨材最大寸法によらず一定の値を示すことが認められた。一方,最大荷重以降の外力仕事は,荷重が20%低下した区間以外では断面欠損率によらず一定であったが,荷重が20%低下した区間においては,断面欠損率の増大に伴い減少することが認められた。
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