海洋環境中に存在するプラスチックは,海岸で紫外線等に暴露されることで急激に劣化・微細化し,マイクロプラスチックになる.本研究は,プラスチックが海岸に漂着してから再漂流するまでの滞留時間を計測し,その決定要因を明らかにするものである. 海岸漂着プラスチックは,海浜近くの流れや波により再漂流して指数関数的に減少していた.このことから線形システム解析に基づいたマイクロプラスチック(MP)の発生量の評価手法を構築した.さらに,海岸漂着プラスチックの動きを調べることで,海浜流が再漂流に寄与していることを明らかにし,海浜流の水平スケールや発生確率が滞留時間を決定する重要な指標であることを示した.
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