本研究では、舶用2ストロークディーゼル機関から排出される粒子状物質のPM濃度を計測した。PM濃度は、ISO8178-1に準拠した重量濃度計測を行うとともに、2種類の希釈方法を行った排ガスに対して粒径分布の計測を実施した。供試機関には電子制御式の舶用2ストロークディーゼル機関(3UEC33LS2-Eco)を使用した。供試燃料油に低硫黄A重油を使用するとともに、硫黄分濃度の高いA重油も使用し比較を実施した。研究の結果、舶用2ストロークディーゼル機関から排出される粒子状物質は、大部分が100nm以下で形成されていることが把握できた。また、硫黄分濃度が高くなると、その粒径は大きい領域へも影響を及ぼす。
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