ヒトのパーソナリティと脳内性ホルモン系について直接研究された前例は少なくその詳細は明らかになっていない。我々は女性ホルモンを男性ホルモンに変換する酵素aromataseの挙動を生体脳内で観察するため、新規のPETプローブ11C-Cetrozoleを開発した。それを使用してヒト臨床試験を行った結果、脳内aromataseレベルとヒトの気質の関連性には性差があるものとないものがあることが示された。女性では扁桃体と視床下部が攻撃性などの気質に、男性では主に皮質と損害回避などの気質に関連していることが示唆された。また視床は男女ともに協調性に関連があることが示唆された。
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