膵癌ではSmad4の遺伝子異常が約半数に認められるが、Kras活性化+Smad4ノックアウトマウスは嚢胞を伴う腺癌を呈し、我々が樹立した Kras 活性化+TGF-beta II 型受容体ノックアウトマウスは著明な間質の増生・線維化を伴うヒト膵癌組織と近似した管状腺癌を呈した。この結果から膵発癌・進展にBone morphogenetic proteins (BMPs)が重要な役割を果たしている可能性を考えた。膵発癌に重要なADMにおいてBMPが促進的に作用することを示し、さらに癌進展にも促進的な影響を与えることを示し、BMPsが治療標的となる可能性を見出した。
|