難治がんの治療へ向けて分子標的の同定が様々な方法ですすめられているが、我々は抗体探索を起点としたシード抗体の取得と開発を目指している。薬物送達機能を有する抗体の単離および抗原の同定を進めて来た結果、メラノーマを標的化する抗体のうち、特に内在化活性を有する抗IL13Ra2抗体を樹立した。メラノーマの組織アレイおよび病理学的な解析から、IL13Rα2陽性群が確かに存在した。IL13-IL13Rα2経路が腫瘍形成に血管新生へ寄与する結果を得ており、作用機序と治療用抗体としてイムノトキシンを創製して検討を進めている。
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