Mre11 complexはゲノム安定維持機構において中心的な役割を果たすヌクレアーゼ複合体であるが、その働きには未だ不明な点が多い。本研究計画では大腸菌Mre11 complex(SbcCD)のDNA高次構造特異的ヌクレアーゼ活性の解析を行った。当初の予想に反し、DNA高次構造による活性の制御は顕著には見られなかったが、その検証過程において大腸菌Mre11 complexのヌクレアーゼ活性がDNA末端構造によって変化することを見いだした。得られた結果は今後ヒトMre11 complexの酵素活性制御機構や生体内での役割の分子機構の研究を進める上で重要な基礎的知見となることが期待される。
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