土壌生物群集は高い多様性をもち、有機物分解や窒素の無機化といった生態系の基盤となるプロセスにおいて重要な機能を担っている。しかし、いまだ種レベルの研究は非常に少なく、種を機能的に分類することができない。本研究では、従来、落葉由来の炭素を主要な食物源としていると考えられ分解者として機能分類されてきたトビムシ目について、13CO2トレーサーをによる同位体ラベリング手法を用いて、生存する植物の根由来の炭素の取り込みを調べ、その重要性を明らかにした。また、トビムシ目における食性の種間差が従来想定されてきたものよりも大きいことが明らかとなり、生態系機能における種間差の大きさが示唆された。
|