細胞外リン脂質代謝酵素である分泌性ホスホリパーゼA2 (sPLA2) 酵素群のメタボリックシンドロームにおける機能を解明するために高脂肪食負荷を施した各アイソザイム欠損マウスの解析を行った。我々は、(1) sPLA2-IIEはリポ蛋白質に含まれる微量なリン脂質であPS, PEの量を制御することにより、脂肪組織や肝臓への脂質の輸送や貯蔵を促進すること、(2) sPLA2-IIDはメタボリックシンドロームを抑制すること、 (3) sPLA2-IIIは脂肪組織においてマスト細胞のリクルートを促進すること、(4) sPLA2-Xはメタボリックシンドロームを抑制することを明らかとした。
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