研究課題
若手研究(B)
漢方は、中国医学に由来する日本の経験的伝統医学である。また、漢方薬は生薬を組合わせて製され、患者を全身的に捉えた診断基準「証」に基づいて処方される。このように漢方薬は、近現代医学とは異なったアプローチによって処方される。本研究では、こうした漢方処方システムの複雑な全体像を、情報科学の手法を応用して解析した。そして、漢方方剤の構成生薬、およびメタボローム(含有化学成分の総体)と、虚/実(患者の体質)の「証」との相関理論を、PCA(主成分分析)とPLS(部分最小二乗)モデリングによって明らかにした。このように本研究は、「証」に基づいて個別化された漢方薬物治療システム理論の解明を目指したものである。
(1)漢方, 伝統医学, 和漢薬・生薬, 薬用植物を対象とした実験情報科学 (2)システム医薬学