パーキンソン病原因遺伝子産物PINK1とその制御タンパク質の解析を行った。PINK1の転写レベルでの制御について、抗酸化転写因子NRF2がPINK1の発現制御に関わることを見出した。NRF2は酸化ストレス環境下でPINK1発現を上昇させた。PINK1のタンパク質レベルでの制御について、SARM1、TRAF6によるPINK1のユビキチン化を見出した。ミトコンドリア膜電位低下時にSARM1がTRAF6をPINK1上にリクルートし、Lys63鎖型のユビキチン化を介してPINK1を安定化した。蓄積したPINK1は損傷ミトコンドリアの分解、細胞生存に寄与した。
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