これまでにIL-6、TNF-α産生マクロファージ(Mφ)がC型慢性肝炎を引き起し、HCVの非構造蛋白質を発現する組換えワクシニアウイルス(rVV-N25)接種によりC型慢性肝炎の病態が正常化する事を見出した。HCV-Tgマウスの肝臓では、M1様MφでなくM2様MφがIL-6, TNF-αなどの炎症性サイトカインを産生する事でC型慢性肝炎を呈しており、M1様Mφのような機能を持つM2様Mφについての初めての知見が得られた。さらにrVV-N25は、炎症性サイトカイン産生M2様Mφを減少させることで肝臓の病態を改善し、治療ワクチンとしての効果を発揮することが明らかとなった。
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