骨髄において維持される記憶ヘルパーT細胞の機能について、記憶ヘルパーT細胞を特異的に欠損するCD69遺伝子欠損マウスを用いて解析したところ、骨髄記憶ヘルパーT細胞が液性免疫において必須な役割をもつことが明らかとなった。一方で、外界異物の侵入を受ける末梢非リンパ組織においても、記憶ヘルパーT細胞が形成、維持されることが知られている。そこで、呼吸器粘膜組織における記憶ヘルパーT細胞の維持機構について着目し解析したところ、記憶ヘルパーT細胞は誘導性気管支関連リンパ組織中で維持されることがわかった。これらの結果は記憶ヘルパーT細胞の生体内における役割やその維持機構の更なる解明に繋がることが期待される。
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