エタノールによる脳挫傷後脳浮腫の悪化は、アクアポリン4(AQP4)の発現増大が主な原因である。AQP4はNaチャンネルと共役、調整されることが知られている。本研究では、ラット初代培養アストロサイトを使用し、低Na及び高Naあるいはエタノール負荷下において、Na及びエタノールのAQP4発現に及ぼす影響を検討し、脳浮腫の機序解明を目指した。低NaはアストロサイトにおけるAQP4発現を増大させるが、NKCC1をノックダウンさせると増大が抑えられた。このことから、Na異常による脳浮腫の形成につながるAQP4発現変化はAQP4とNaチャンネルとの関連性が関与する可能性が示唆された。
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