四塩化炭素の腹腔内投与によるマウス肝線維化促進の機序として、①CCL25/CCR9を介したマクロファージ、および星細胞の炎症の場への遊走、さらに②CCR9陽性マクロファージによるTNF-αおよびTGF-β依存的な星細胞の活性化が重要であると考えられた。さらにConcanavalin Aの静脈内投与によるマウス急性肝障害モデルにおいて、肝臓への炎症性マクロファージや抑制性樹状細胞の集積に加えて、Bacteroides属、およびLactobacillus属をはじめとする腸内細菌叢の経時的な変化が認められ、肝臓内免疫細胞との相互作用により免疫応答、免疫寛容が巧妙に制御されている可能性が示された。
|