微小変化型ネフローゼ症候群は、これまでにT細胞障害説が示されているものの証明されていない。CD80はTリンパ球を活性化する因子の一つであるが、近年、糸球体上皮細胞におけるCD80の発現および尿中CD80の増加が本症でみられることが示唆された。本研究では、本症においてCD80の発現の収束機構に障害があるとの仮説のもと、培養糸球体上皮細胞において、通常CD80の発現を制御するとされるInterleukin-10やcytotoxic T-lymphocyte-associated protein 4の発現について明らかにした。
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