無限の増殖能と多分化能を有するiPS細胞(人工多能性幹細胞)から腎発生を模倣した、段階的な生体腎細胞の分化誘導法の開発を行うことを目的とした。しかし腎前駆細胞を安定かつ大量に作製する必要が生じ、腎前駆細胞の高効率な分化誘導法の開発に変更した。低分子化合物によるスクリーニングを行い数種類の化合物を同定した。2次スクリーニングにより3個の化合物をHit化合物として同定した。化合物は用量依存性を、またマウス胎児腎器官培養系に影響を与えている観察結果も得られている。今後これら化合物の詳細な機能解析や得られた腎前駆細胞の解析を行い、高効率な腎前駆細胞分化誘導法の至適化を行っていく予定である。
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