自然免疫による好酸球性気道炎症モデルにおける12/15-リポキシゲナーゼ(以下、12/15-LOX)遺伝子欠損動物を用いた解析によって、12/15-LOXの保護的作用が見出された。12/15-LOX欠損動物では、好酸球を誘導するサイトカインであるIL-5の主要な産生細胞の数の増加が認められた。気道炎症惹起時の肺の網羅的な脂質解析によって、プロテクチンD1に代表されるDHA由来の12/15-LOX代謝物が起炎時に産生され、遺伝子欠損動物では産生量が減少していた。これら代謝物の一部がIL-5産生細胞に対して、抑制的な作用を有することが確認された。
|