ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)の骨病変発症の機序は依然不明であるが、骨病変を有するLCH患者では炎症性サイトカインが有意に高値であり、これらが骨芽細胞や間質細胞に働きreceptor activator of NF-kappaB ligand (RANKL)発現を介して骨融解を促していると推測される。一方、RANKL/RANK系の遺伝子変異により骨病変を引き起こす先天性疾患があり、今回、骨病変を有するLCH患者に既知のRANKL/RANK系の遺伝子変異が認められるかどうかを検討した。寛解期においてはいずれの異常も認めなかったが、症例数が少なく、今後も検討を重ねる必要がある。
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