研究代表者らは、アトピー性皮膚炎(AD)の病態における角層pH恒常性機能の意義について研究を行った。その結果、AD様皮膚炎を自然発症するflaky tailマウスには、角層pH恒常性機能の障害があり、そのことがAD様皮膚炎の発症、増悪に関与していることを見出した。さらにマウスのADモデルにおける皮膚炎に対して、PAR2阻害剤に角層pH酸性化を併用することによって、治療効果がより高まることを報告した。これらの研究成果は、ADの病態における角層pH恒常性機能および角層pH弱酸性維持の重要性を示唆するものと考えられた。
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