まず高磁場3テスラMRI装置を用いて健常者による実験を行ない、前立腺周囲の陰茎海綿体神経描出を目的としたテンソル画像の撮影パラメーターの最適化を図った。そして、前立腺全摘術の前後にテンソル画像を撮影した前立腺癌患者を対象に、陰茎海綿体神経が温存された症例と合併切除された症例を比較し、合併切除された症例では神経の本数が劇的に減少する事を確認し、論文発表を行った。さらに、手術前にテンソル画像を撮影し、神経合切の前立腺全摘術が施行された患者の手術標本をgold standardとして、テンソル画像による陰茎海綿体神経の描出能や走行に関する診断精度を検証し、一定の精度を確認した。
|