低酸素下大腸癌細胞ではJMJD1A 発現上昇と、EMT変化を認め、癌細胞浸潤能亢進と抗癌剤耐性を認めた。JMJD1A抗体を用いた免疫沈降法により、低酸素下ではJMJD1A 発現亢進により、ヒストン構造変化によりEMT inducer の転写活性化が起こっていた。JMJD1AはEMTの誘導を通じて治療抵抗性に関与している可能性が示唆された。また、低プロテアソーム活性が大腸癌幹細胞性や抗癌剤耐性/放射線治療耐性と関連しており、原因遺伝子としてEID3の関与を証明した。その他、低酸素誘導因子SCGB2A1が、抗癌剤/放射線耐性や癌幹細胞性と関連し、大腸癌患者の予後因子となることを明らかにした。
|