悪性中皮腫は、アスベストに関連し発症する予後不良の疾患である。中皮腫では胸水中にヒアルロン酸が過剰に分泌されているため、我々は樹立した中皮腫細胞株を用いて、ヒアルロン酸の受容体であり癌幹細胞の表面マーカーでもあるCD44の発現およびバリアント解析を行った。またヒアルロン酸分泌の原因遺伝子の探索、CD44の下流シグナル経路の解明に向けた統合解析を行った。その結果、一部の中皮腫細胞株でヒアルロン酸の過剰分泌と、その原因遺伝子としてHAS2の高発現を確認した。さらにHAS2高発現の中皮腫細胞株では、CD44バリアントv2ーv7の発現が上昇していることを明らかにした。
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