関節軟骨の機能を保持するためには、コラーゲンの生理的架橋(クロスリンク)によるコラーゲンネットワークの構築と維持が重要である。クロスリンクの形成量を規定する酵素はリジルオキシダーゼ(LOX)である。変形性関節症においてLOXおよびクロスリンク量がどのように変化し、軟骨の力学的性質とどのように関連するかについては不明である。日本白色家兎の変形性膝関節症モデルを作成して調査した。軟骨変性の進行とともにGAGの含有量が低下するものの、クロスリンク量に有意な変化を認めなかった。変性軟骨で粘弾性が低下する傾向にあったものの、クロスリンク量との間に有意な関係を認めなかった。
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